俺だけの特権



それなのに........................



「ねる。俺さ、『泣き止んで』なんて、
ひと言も言ってないけど?理由、聞いてんの」



怒りもせず、責めもせず、
あくまで〝理由〟を聞いてくるちーくん。



本音を言ったら嫌われてしまうかもしれない。



そう分かってはいても、止められなくて。



「.........っ、ちーくん、学校って、楽しい?」



気づけばそっと、
今まで抱えてたことを口にした私。



....................................分かってる。



ちーくんは、
ほぼ毎日学校に行って。



友達も沢山いるから、
私のところに来るなんて。



ただの、〝おまけ〟でしかないことぐらい。


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