狼少女と、溺愛男子
暗闇のなか。
気づけば、私の背中には木があって。
「〝余計なことすると、批判浴びる〟だろ?」
言わば、壁ドン状態。
「......っ、分かってるならなんでそんなこと、」
木と琉架くんに、
挟まれながら言葉を発すると。
「俺がちゃんと守るから、守られてて」
そう言ってグッと顔を近づけてくる琉架くん。
ぅう、こ、この距離は...........................
「.........なに、距離近いっ、」
めちゃくちゃ近くて声を出せば。
「うん。わざと近くしてる」
耳元に顔を寄せて、
囁くように言ってくる琉架くん。