狼少女と、溺愛男子
【02.】怖い、だけ、
「..................ん、」
リビングの方からいい匂いがして。
ぐぅぅぅ.....................っ‼︎
と、自然と空腹を知らせる音が鳴った。
「............そういえば、寝ちゃったんだ、」
私はそう、ひと言。
口に出してから、
そのままだった制服から着替えると。
静かに部屋から出て階段を降りているとき。
「んもー、沢山食べてぇ♪」
なんだか嬉しそうな、
お母さんの声が聞こえて来た。
何も考えないまま。
..................いや、気づかないまま。
階段を降りると、そこにいたのは。