寝ても覚めても、離してやんない
❀3

❀❀❀


 睡眠時間は二時間を切った。

 眠れても目が覚めちゃって、合計時間はそんなもんだったと思う。


 ううん、頭がぐらぐらする……。



「……くみん」



 はっ。

 目を開けたところは暖の腕の中。

 あれ……暖が恋しすぎて幻覚見えてきたかな。

 それとも夢?



「辛いなら言えって言ったのに……」

「うーん、これって、マンガでいうところの修行パートなんだよねえ」

「え……?」

「わたしが頑張んなきゃ意味なさすぎ、みたいなさ」



 暖の匂いを嗅いだら強制的な眠気が襲ってきた。

 夢で二度寝とか斬新だ。



「つまり暖が好きすぎてやばすぎ、なんだよね~……すぅ」


「は……? ちょ、おい……っ」



 でもそういえば、制服に着替えた記憶があるなあ。

 どれが現実で夢なのか、あやふやになってきた。


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