寝ても覚めても、離してやんない
はっ!
二度目の起床。二度目だっけ、三度目?
まぁとりあえずわたしは起きた。ここが夢の中じゃなければ。
「っくみん……!」
「のわっ」
状況を把握する前に物理攻撃を受けた。
誰かがわたしをタックルしてきて……と思ったけど、暖の匂いだ。
タックルじゃなくて、暖が抱きついていた。
「暖……?」
「くみん……おまえマジで……っ」
「え、なに? ここ……保健室?」
目覚めたのは誰の部屋でもない。
何度かお世話になったこともある、学校の保健室。
どういうこと? なんか瞬間移動してない?
「俺がどんだけ苦労して運んだと思ってんだ……っ!」
「あいたっ」
バチコンと額に平手が一発。
暖が、ここまで……?