寝ても覚めても、離してやんない
「……くみん」
「う、うんっ?」
ちょっと声がひっくり返る。
げげ、わたしがエセ余裕なのばれちゃうじゃん。
しょうがないでしょ。わたしだって、緊張くらいするよ。
「……ふっ、おまえも俺と同じかよ」
暖の世界一かっこいい笑顔に見惚れながら、ゆっくり体が倒された。
「くみん。すげー……好き」
「!!」
たった一言で、体温は急上昇。
暖も顔を見られたくないのか、体の密着具合がとんでもない抱擁だ。
いつもなら、この温もりに睡眠欲が止まらなくなるところだけど。
今日は別の欲が圧勝している。
「暖……顔、見せて」
わたしの言葉で腕が優しく緩んでいく。
……真っ赤で、わたしのことが大好きって顔。