寝ても覚めても、離してやんない


 あ……やばいかも。

 暖がかっこよすぎて、我慢のブレーキが壊れる……。


 やっぱり、ロマンチックとかどうでもいいから。

 暖と、キスしたい――



「ん……」



 わたしから、しようとしたのに。


 キスは、暖の方から落とされていた。


 寝てる暖にするのとは全然違う。

 お互いの想いが込められたキス。


 甘くて柔らかくて。

 暖の腕の中で眠るときと同じくらい、ふわふわした。



「は……、したそうな顔してた」

「うん……したいって、思ってた、から」



 なに……。

 なにこの、多幸感。


 わたし、今までさんざん暖のことが好きだって思い続けてきたけど。

 これ以上気持ちが膨らむことってあるんだ。


 まさか……。

 もっとしたら、もっと気持ちが大きくなる……?


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