寝ても覚めても、離してやんない


 ちら、と暖を見上げると。

 ありえないほど、胸がきゅんきゅん高鳴って。

 全身が、火に吹かれたみたくなっていく。



「……っ、? ?」



 え、え。どうなっちゃうの、これ。



「なに、その反応。今さら俺のこと意識してる……?」

「!」



 い、意識! その発想はなかった……!

 気が付いたときには暖を好きなのがあたりまえだったんだもん。そういうの、あんまりしてこなかった。



「え……暖、どうしたらいい……? なんか、暖の顔がうまく見られなくなっちゃって……、で、でも、キスはもっとしたい」

「っ、んだそれ……」

「ぁ……」



 ぐっと引き寄せられ。



「……っかわいすぎ……」



 噛み付くみたいなキスが襲ってきた。


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