野いちご学園 逆ハーアイドル寮
あっ、あの……とばり君。
誤解を与えちゃうようなこと、みんなの前で言わないでください!
私は慌てて、とばり君から離れるも。
そういえば、寮の外では知らない人のフリをしてと、とばり君に伝え忘れていたんだ。
自分の失態だと気づき、自己嫌悪で胃がきしむ。
「帷の姫君じゃないだろうが! 俺のものだっていう証拠、姫歌の髪につけてあるんだけど!」
総長様はとばり君に大声をぶつけながらも、人差し指をピーンと私の耳元に。
まさか、私の髪についているドクロのヘアピン。
『この人間は、総長様の所有物』っていう証なの?
ひぃえぇぇぇ!
初耳!
あのですね……
「俺のもの」っていう言い回しも、やめていただけないでしょうか?
クラスメイト達が誤解を招くこと、間違いなしなので。