野いちご学園 逆ハーアイドル寮
「思いつきはするの。でも……なんか違うかなって……なって……」
「『クリスマス×運命の恋』って大会テーマが、難しいんじゃない? 運命の恋って言われてもピンとこないし、どんな曲作ればいいんだよ!って思うよね」
目を閉じながらも、目じりを垂らしてくれた環くん。
私の苦労をわかろうとしてくれたことに、嬉しさがこみあげてくる。
弱音を吐かずに、自分ひとりの力で作り上げなきゃって思っていたけれど。
環くんになら、こぼしてもいいかな?
私が今、困ってることを。
「あっ、あのね……環くん……」
「ん」
「……4人って……キャラが全然違うでしょ?」
「アイドル選手権に出る、俺たちのこと?」
「……そう」