野いちご学園 逆ハーアイドル寮
『……怒らないんですか? ……私のために……こんなに時間を費やしてくれたのに……』
『バカ言わないで。私は姫歌ちゃんに敬意を表しているんだからね』
『……敬意? ……こんな情けなくて弱い私にですか?』
『姫歌ちゃんが自分を変えようと頑張ってきたことを、私は一番近くで見てきたの。鬼教官からの鬼練習に耐えた姫歌ちゃんの努力と忍耐力は、金メダルを首にかけてあげたいくらいの表彰ものなんだから! 自分のことを、ちゃんと褒めてあげなさいよ! えらい、えらいって!』
ちょっとハスキーな涙声をこぼし、私を抱きしめながら背中をさすってくれた華夜さん。
私の努力を、ちゃんと見てくれた人がいたんだ。
心の辛さがスーッと消え、今度はうれし涙があふれちゃった。