野いちご学園 逆ハーアイドル寮

華夜さんと朝湖ちゃんに慰めてもらったあとは、数時間は心が穏やかだったのに。

部屋に一人ボッチでいると、どうしても心が病んでしまう。



生まれつき根暗で陰キャな私。

どれだけ前に進もうともがいても、闇の中でしか生きられない現実を目の当たりにしてしまった気がして。



布団にもぐったまま、モゾモゾモゾ。

手だけを布団からだし、スマホを探す。



あった。



画面を見て、すぐに落胆してしまった。



「やっぱりかぁ……総長様たちから、メッセージは届いてないかぁ……」


重い溜息がこぼれて止まらない。



4人から嫌われているという証拠を突き付けられた気がして、気が滅入る。

勝手に紹介MCをやめて、顔を合わせることなく自分の家に逃げ帰ったんだもん。



無責任すぎる女。

もう二度と関わりたくはない。

そう思われても仕方がない。



4人の王子様との寮生活を思い出し、懐かしさで涙腺が緩みだしたちょうどその時

ピンポン!

玄関のインターフォンが聞こえてきた。



私はモグラのように布団の中で、じっと待機。

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