野いちご学園 逆ハーアイドル寮


総長様の手が、いきなり私の方に伸びてきました。


「花園がブレザーを交換するのは、環じゃなく俺だ!」



ひゃっ!

私のブレザーのボタンに、総長の手がかかってる。

はずされてしまう!!



逃げなきゃと思っても、もう遅し。

私のブレザーは、はぎとられた後で


「花園はスイートワイルドストロベリーの香り、嫌いじゃないよな?」


キザっぽく微笑まれ、私の心臓がバクバク飛び跳ねる中


「そでに腕通せ。つぎはこっちも」


今度は総長様のブレザーを、着させられてしまいました。



「小柄な花園が着ると、こんなにブカブカなんだな。うん、悪くない」



ひぃえぇぇぇぇ。



総長様。

私の肩に腕を乗せて、悪っぽく微笑まないでください。

長い前髪がピンで留められ視界良好なぶん、至近距離のニコッは心臓に悪すぎなんです。

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