野いちご学園 逆ハーアイドル寮


私のブレザーを目の前でヒラヒラされている環くんは、困り顔。

腕を組み、眉間にしわを寄せながら悩み、うーんと唸りまくっている。



「環も今日から、俺たちの寮に住めばいい。昼寝したい時は、花園に頭を撫でてもらえるしな」



キュート猫系・美少女系男子を釣るためのエサが、私のブレザーと頭ナデナデ?



私なんかで、環くんの固い意志が揺らぐなんてことは、絶対に……ない……



「花園さんに、ひざ枕もしてもらえる?」



ひょえ!

あっ、あるのかも……。



「あぁ、思う存分してもらえ。モフモフのひざ掛けなんかなくても、オマエの好きな匂いを、ダイレクトに堪能できるだろーな」

< 53 / 290 >

この作品をシェア

pagetop