甘く痺れる恋情~華麗なる御曹司は愛しい運命をもう二度と手放さない~
夜の水族館を貸切にして、真っ直ぐに告白してくれたときのこと。
付き合って初めてのデートは横浜に行き、観覧車に乗りたかった私の希望を聞いてくれて、夜にはディナークルーズをしたこと。
最初の旅行は神室の別荘がある箱根で、それ以外にも軽井沢や沖縄、那須や信州の別荘にも足を運んだこと。
海外ではハワイとバリに行き、旺志さんの出張先のシンガポールとドバイにも同行したこと。
二年に満たない交際期間中、彼はたくさんの場所に連れて行ってくれた。
そんな幸せだった思い出を語る旺志さんの考えがわからないけれど、どれも鮮明に覚えている私は自然と耳を傾けてしまう。
そして、ついつられるようにして、そのときのことを口にしてしまうのだ。
「結局、あれから京都には行けないままだったな」
彼はいったいなにがしたいんだろう。
私の自由を奪うことが私への罰なのだとしても、夜になればこうして一緒にベッドに入り、手を繋いで懐かしい思い出を語り出す。
なにを指示されるわけでもなく、旺志さんはただ私にここにいるように言うだけ。
ベッドの中にいるとき以外は必要以上の会話はしないのに、こうして昔話をする彼の優しい眼差しを見ていると、戸惑いがますます大きくなる。
付き合って初めてのデートは横浜に行き、観覧車に乗りたかった私の希望を聞いてくれて、夜にはディナークルーズをしたこと。
最初の旅行は神室の別荘がある箱根で、それ以外にも軽井沢や沖縄、那須や信州の別荘にも足を運んだこと。
海外ではハワイとバリに行き、旺志さんの出張先のシンガポールとドバイにも同行したこと。
二年に満たない交際期間中、彼はたくさんの場所に連れて行ってくれた。
そんな幸せだった思い出を語る旺志さんの考えがわからないけれど、どれも鮮明に覚えている私は自然と耳を傾けてしまう。
そして、ついつられるようにして、そのときのことを口にしてしまうのだ。
「結局、あれから京都には行けないままだったな」
彼はいったいなにがしたいんだろう。
私の自由を奪うことが私への罰なのだとしても、夜になればこうして一緒にベッドに入り、手を繋いで懐かしい思い出を語り出す。
なにを指示されるわけでもなく、旺志さんはただ私にここにいるように言うだけ。
ベッドの中にいるとき以外は必要以上の会話はしないのに、こうして昔話をする彼の優しい眼差しを見ていると、戸惑いがますます大きくなる。