+短編+君が好きだから
あるとき
また俺がなんか言った後だった。

「なんでそんなに…?」

声がデクレッシェンドになって俺は聞き取れなかった。

「え、何!?」

「なんでそんなに酷いことばっかり言うようになったの?」
女子って感じの高い声、眉間に少しシワをよせ、不安そうに話す原崎。

「前みたいに"嘘"って言ってくれないの?」

…そんな事気にしてたんか。

「…今日言ったようなことはね、まぁ嘘だよ。」

フッと笑って、
あいつは小さく微笑んだ。
< 17 / 39 >

この作品をシェア

pagetop