晴れない空の恋心
石井 紗奈(いしい そな)17歳
天気は、私の気分で変わる。天気と私は繋がっているのだ。

それが分かったのはお母さんがいなくなってから3年が経った頃。当時の私は10歳。4年生だ。

真夏の日を浴びながら縄跳びをしていたある日のこと。そこに現れたのは6年生。

お母さんを亡くしてから趣味を作るのに苦戦した。そのため、縄跳びを知った時はやっとできた趣味に心を奪われてしまったのだ。

趣味が縄跳びだと知った私はもうすでに、30飛びが出来るようになっていた。

それを気に食わなかったのか、「お前、4年だからって調子乗んなよ」と、キツく言われたのを覚えている。

怖かったせいか、泣き出してしまった。その時、真夏の空はいきなり黒い雲に変わり、ゴロゴロと雷が鳴り出した。

ザァー

と雨まで降り出した。6年生は天気の急変のせいで校舎へ逃げて行ったのだけど、私は歩き出さないでいた。

こんなことが、度々起こるようになり、お母さんに言われた、「あなたは天気の少女なのよ」という一言がピンと糸を張るように、頭に一筋の道を作ったのだ。

天気は私の人生を変えるのだ。
いや、もう変えてるのかもしれない。
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