晴れない空の恋心

あの人。

中学3年の時に、幼なじみに告白されて、正式に付き合うことになった。

すごく嬉しかったけど、不安があった。そう、私は天気の少女だという事。それを知られたら、彼はどう思うか。

怖くて、隠し通すしか、方法がなかった。

彼は背が高くて、かっこいい。私は彼が大好きだ。全ての瞬間が彼だったんだ。

恋愛なんてした事なかったのに、彼に全て吸い込まれてしまったみたいに。

付き合って2年。私が15歳の時だ。明日、私の誕生日…彼は覚えているだろうか。

付き合いたての頃は手を繋いだり、カフェに行ったりしてたんだけど、最近は行かない…。
誘ってすらくれなかった。

どうしちゃったんだろう…前は記念日にお祝いしたり、誕生日プレゼントをくれたりしてくれたのに…明日はどうなのかな。

不安が募るばかりだった。次の日の朝になるといきなり彼は言った。

「ごめーん、好きな子できたから別れよー。」

呆然とした私に彼はもう一言言った。

「ねー笑きいてる?ごめんね。」

雑な、ごめんね。でとどめを刺された。それ以上何も言わずマンションから出て行った。

ポタっ、

泣いたのはいつぶりだろう、初めて好きになった人にこんな感じで捨てられるなんて。

浮気してたんだろうな。夜には何も言わずにどっか行ってたし。分かってた。分かってたよ。

ザァーー

あーあ、降っちゃった…

君とは結局もう会うことなんかなくて。
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