晴れない空の恋心
「未那!相談したくて。」

「うん、私もしたい。」

いつだったか、未那と2人で寄ったカフェに入る。そして、またホットココアを頼む。

少しの沈黙の後、未那が口を開いた。

「紗奈の相談したいことって?」

「あのね…私。遊が好き。」

「…うん。」

「やっと自信をもって言えるの。私、遊が好き。」

言えた…やっと言えた。

ほんとうに言いたかったこと。

ほんとうに伝えたかったこと。

「そっか。」

「うん。」

「私も話したいことあって。ずっと、紗奈に言えなかったこと。」

「…うん。」

「私も好きな人、いるんだ。」

「んえ?!!」

「ずっと前から一緒で。常に隣にいた。」 

「…それって、…」

「遊だよ。」

未那が…遊を好き…?
< 50 / 65 >

この作品をシェア

pagetop