モテナイ女の最高の出合い〜夢じゃないヨね、恋はBIGプリン〜
マンションでは家政婦さんが出迎えてくれた、わざわざ朝来てくれたんだ。何だか申し訳ない気分になってくる。
大和さんも。
『副社長お帰りなさい、準備は出来てますよ』
こらから出社だよね…もう少しだけ一緒にいたかったな。
部屋の奥からかすかにネコの声が聴こえた、まさか…今度はハッキリとネコの声…
「おいで、凛」副社長に手を引かれリビングの奥に…大きなゲージの中にはミーが座っていた。
嘘ではないよね、ずっと会いたかった、でも…どうして…私はミーの話しなどしたことないのに。
泣きそう…
副社長の優しい手が私の肩に触れる。
「北関東の部長から連絡があって、大和にお願いしたんだ」
私が住んでいたアパートの大家さんが、部長にネコのことを話し保護していると、きっと私が会いたいだろと、休みの日に私がネコを捜す姿をみていたらしい。
それでここに…
「副社長、大和さんありがとうございます!」
もう、嬉しくて、嬉しくて。
でも、ちょっと待って、ここは副社長の家だネコを飼っても大丈夫なのだろうか?
「俺達の新しい家族が出来たな」
家族…私は無意識に副社長に抱きつき、とうとう涙が溢れ声を出して泣いていた。
どんな形であれ家族なんだ…
私の頬の涙をそっと副社長の指が触れる、そのまま額にキスをされ、ビックリした私は顔上げる、そして…
ゆっくりと私の唇へと優しいキスが降ってくる。少し涙の味がしたキス…
「…凛、俺の大切な凛…」
大切…私が…
ミーが見ている前でもう一度キスをした。