極上パイロットは偽り妻への恋情を隠さない
三十分後、まずは自宅から徒歩二分ほどのところにあるカフェで朝食を摂った。
モーニング限定のプレートは、ハワイアン風のサラダやパンケーキのセットになっていて、確かに私好みのメニューだった。
彼は、コーヒーとトーストのセットを食べていた。
朝食のあとは車を取りに帰り、そのまま出発した。
「行きたい場所とかある?」
「なにも考えずに出てきちゃったから、すぐに浮かばないかも」
「じゃあ、水族館は? 平日だからそんなに混んでないだろうし」
「うん、いいね。水族館なんてしばらく行ってないから行きたい」
「じゃあ、決定な。でも、その前にちょっと付き合ってほしいところがあるんだ」
買い物でもしたいのかと承諾すれば、樹くんに連れて行かれたのはジュエリーショップ。それも、銀座の一等地に並んでいる高級店だった。
「えっと……なに買うの?」
「婚約指輪と結婚指輪、ちゃんと用意してなかったから。順番が逆になったけど、芽衣が欲しいものを選んで」
「えっ? そんなのいらないよ! だって、私たちは――」
「芽衣」
私の唇に、彼の人差し指がそっと当てられる。
モーニング限定のプレートは、ハワイアン風のサラダやパンケーキのセットになっていて、確かに私好みのメニューだった。
彼は、コーヒーとトーストのセットを食べていた。
朝食のあとは車を取りに帰り、そのまま出発した。
「行きたい場所とかある?」
「なにも考えずに出てきちゃったから、すぐに浮かばないかも」
「じゃあ、水族館は? 平日だからそんなに混んでないだろうし」
「うん、いいね。水族館なんてしばらく行ってないから行きたい」
「じゃあ、決定な。でも、その前にちょっと付き合ってほしいところがあるんだ」
買い物でもしたいのかと承諾すれば、樹くんに連れて行かれたのはジュエリーショップ。それも、銀座の一等地に並んでいる高級店だった。
「えっと……なに買うの?」
「婚約指輪と結婚指輪、ちゃんと用意してなかったから。順番が逆になったけど、芽衣が欲しいものを選んで」
「えっ? そんなのいらないよ! だって、私たちは――」
「芽衣」
私の唇に、彼の人差し指がそっと当てられる。