極上パイロットは偽り妻への恋情を隠さない
(勘違いしちゃダメ……。樹くんは、ただ約束を守ってくれようとしてるだけなんだから)
『夫として妻を大事にするから』
結婚すると決めたとき、彼はそう言ってくれた。
だから、キスも甘い言葉も、きっとそれを守るために違いない。
真面目な樹くんらしい振る舞いで、彼は最初から一貫しているだけ。
結婚を提案してきたのは樹くんだけれど、彼にこんなことまでさせてしまうのはなんだか申し訳なくなってくる。
それなのに、偽りの言葉でも嬉しいなんて……。いつの間にか、私は取り返しのつかないところまで来てしまっていたのだ。
私の心は、もうとっくに樹くんに対して幼なじみ以上の想いを抱いていた。
気づいていたのに、見ないふりをしていただけで……。もっと早い段階から、彼に恋をしてしまっていたのだ。
(気をつけなきゃって思ってたのに……)
今さら、『好き』なんて言えない。
私のことを幼なじみとしてしか見ていない樹くんに、この恋情は言えない。
ただ、認めざるを得なくなった今、このまま隠し続ける自信はなかった――。
『夫として妻を大事にするから』
結婚すると決めたとき、彼はそう言ってくれた。
だから、キスも甘い言葉も、きっとそれを守るために違いない。
真面目な樹くんらしい振る舞いで、彼は最初から一貫しているだけ。
結婚を提案してきたのは樹くんだけれど、彼にこんなことまでさせてしまうのはなんだか申し訳なくなってくる。
それなのに、偽りの言葉でも嬉しいなんて……。いつの間にか、私は取り返しのつかないところまで来てしまっていたのだ。
私の心は、もうとっくに樹くんに対して幼なじみ以上の想いを抱いていた。
気づいていたのに、見ないふりをしていただけで……。もっと早い段階から、彼に恋をしてしまっていたのだ。
(気をつけなきゃって思ってたのに……)
今さら、『好き』なんて言えない。
私のことを幼なじみとしてしか見ていない樹くんに、この恋情は言えない。
ただ、認めざるを得なくなった今、このまま隠し続ける自信はなかった――。