シャンプー~私と課長のハジメテの夜~
「いいから」
なんだか有無を言わせないから、適当にいつも飲んでいるお茶とプリンを入れた。
レジに向かい、一緒に並んで会計を待つ。
上から順に店員がバーコードを通していき、おつまみの下から小さな箱が出てきた。
なんだろ、とか思っているうちに店員がバーコードを通す。
液晶画面に出てきた商品名は「コンドーム」だった。
「……!」
一気に顔が熱を持つ。
これって、こんなに堂々と買うものなんだろうか。
それに男女で一緒にこれをお買い物って、いかにもいまからヤります! って……。
「ああ。
恥ずかしいか?」
お金を払って店員から袋を受け取りながら、嶋貫課長が聞いてくる。
なにも言えない私はただ、熱い顔で黙ってこくこくと頷いた。
「でも俺が、それだけ由希恵を大事にしたい、って証だから」
さりげない名前呼びでつい、彼を見上げる。
顔を上げたら、嶋貫課長がくいっと眼鏡をあげたところだった。
街灯で光ったレンズが得意げに見えたけど、弦のかかる耳は真っ赤になっていた。
「手でも繋ぐか」
嶋貫課長が、空いている左手を差し出してくる。
おそるおそるその手に、自分の手をのせた。
なんだか有無を言わせないから、適当にいつも飲んでいるお茶とプリンを入れた。
レジに向かい、一緒に並んで会計を待つ。
上から順に店員がバーコードを通していき、おつまみの下から小さな箱が出てきた。
なんだろ、とか思っているうちに店員がバーコードを通す。
液晶画面に出てきた商品名は「コンドーム」だった。
「……!」
一気に顔が熱を持つ。
これって、こんなに堂々と買うものなんだろうか。
それに男女で一緒にこれをお買い物って、いかにもいまからヤります! って……。
「ああ。
恥ずかしいか?」
お金を払って店員から袋を受け取りながら、嶋貫課長が聞いてくる。
なにも言えない私はただ、熱い顔で黙ってこくこくと頷いた。
「でも俺が、それだけ由希恵を大事にしたい、って証だから」
さりげない名前呼びでつい、彼を見上げる。
顔を上げたら、嶋貫課長がくいっと眼鏡をあげたところだった。
街灯で光ったレンズが得意げに見えたけど、弦のかかる耳は真っ赤になっていた。
「手でも繋ぐか」
嶋貫課長が、空いている左手を差し出してくる。
おそるおそるその手に、自分の手をのせた。