今日から私は何かに夢中!
書きたいものと、書けるもの
小説を書き始めてみようと思った時、真っ先に気になった事があります。
「ちゃんとした文章が、果たして自分に書けるのだろうか」
という事です。
何だかあまり、自信がありませんでした。
そりゃそうです。
学校の成績は(国語と音楽と美術を除いて)いつも中くらいだったし。
新聞だってあまり読んでいないし。
知識は人より、明らかに少ないだろうし。
う~ん。
でもねぇ。
書きたいものは、たっくさんあったんですよ。
宇宙を舞台にしたスペースオペラ。
異世界ファンタジー。
学園ラブコメ。
喜劇的なヒューマンドラマ。
シリアスな群像劇。
などなどなど。
んで、若い時に『藤 真智』というペンネームで色々書き始めてみたんです。
でもね、どうも上手くいきませんでした。
完結しないんです。書いている途中で、自信が無くなっちゃうんですよ。
「この登場人物と、この登場人物の立ち位置を、ひっくり返したらどうだろう?」
とか。
「この舞台設定を、思い切って変えてみたらどうだろう」
とか。
「ああ、このシーンは削除して全部、別なシーンに書き換えてしまいたいぃ!!」
とか。
思い切って書き始めたとしても、色々な自分の考え同士が邪魔し合って、全然まとまらないんですね。
当時はインターネットがあまり普及しておりませんでしたから(笑)、今よりももっと、誰かの(他人の)感想を聞ける状態ではなかったんです。自分の中で悶々としているだけでした。
完結しないのって、自分は『小説を書く』人には向いていないからなのだ、と思っちゃいました。
んで、悩みに悩んだ末に、小説家を目指す事を完全に諦めちゃいました。
その後は、現実を面白おかしく生きてきました(笑)。
百貨店で6年働き、恋愛や結婚、出産を経験し、パートもいくつかやりました。
日々に追われているうちに、いつしか自分が小説を書いていた事すら忘れていました。
過去に書いた作品で残っていたのは、小説を書き始めた時に何とか完結させた1作品と、それ以前に書いていた漫画の同人誌が2冊だけ。
あとは全部捨てていました。
そんなある日。
ひどい風邪を引いたんです。
それが、長引きましてね。ベッドの中で悶々としていました。動きたくても動けない。
「あぁもう、どーすればこのモヤモヤを何とかできるのー?!!」
みたいな感じ。
「あ、そーだ。どーせ動けないんだし、暇なんだから。今流行ってるケータイ小説でもいっちょ、書いてみようかなぁ!」
とふいに思って、ある小説サイトさんで勢いに任せて(ベッドの中で)、書き始めてみました。
ペンネームは、……そうだなぁ。
『藤 真智』だと完結できなさそうだから、その名前をひっくり返して、『とさまじふ』にしてしまおう!
『とさまじふ』なんていうヘンなペンネームの人は他にいないだろうし、覚えてもらいやすいかも知れない。
という、軽~い気分でした。
それが、超面白かったんです。
頭の中の世界が形になる。
キャラクターが喋ってる。
完結する。
それを、誰かに伝えられる。
沸き上がるものを、表現できる。
それらの喜びといったら!
ゾクゾクしましたねぇ。
「おおおおおーーー!!! 私いま、夢中になってるー!!」
と感じた事が、一番嬉しかったかも知れません。
風邪なんか吹っ飛んじゃいました。
楽しくて仕方ない。
あぁ、こんな事なら、昔書いた作品を全部取っておけばよかったー。
まぁいいか。
頭の中に残っているものがきっと、一番大切なんだ。
それを誰かに伝えてみよう!
そう思えたんです。
次の作品を書き始める時に、処女作『ココロとセツナ』をベッドの中で書いた時の状態を、忘れないようにしようと思いました。
「決して、今の自分の実力以上の作品を、力んで書こうとしない事」
です。
書き始める前の下調べや文章力UPなどの作業を、疎かにしていいという意味ではありません。
『理想と現実を分けよう』という意味に近いです。
目標とする作品は大きな宇宙を舞台にしたSFか壮大な異世界ファンタジーなんだけど、今の自分にはきっと書けないだろうから、じゃあ自分の実体験を思い出して『ちょっぴりSF学園ラブコメ』から書いてみよう!
という感じです。
そんな気持ちで『コール・ミー!!!』を書きました。書いている間に左傾部の腫瘍摘出手術を受けるために二週間入院したんですが、病院のベッドの中でも夢中で書いていました(笑)。
初めて読者様から温かい感想をいただけた時は、身震いするくらい嬉しかったです。
そうすると、ムクムクと欲が生まれてきました。
もっともっと「面白い!」と自分が思える作品を書いてみたい!
完結できるならいっちょ公募に応募して、色々な人に読んで欲しい!
それが2019年のちょうど今(11月)くらいです。『いきなり図書館王子の彼女になりました』を2か月間びっしり使って、書き上げました。
もう夢中でしたね。
公募には落選しましたけど。17万文字の小説が完結したという事が、自分にとってはやはり一番の喜びでした。
読者様の数もいきなり増えて(笑)、本当に嬉しかったです。
『コール・ミー!!!』の時もそうだったんですけど、主人公の相手役の男の子にすっかり作者が恋をしてしまい、作品が完結するとしばらくロスが止まりませんでした。
寂しくて仕方ないよー。
まだ何か書きたいよー。
その勢いで(ちょうどバレンタイン直前だったので)2週間で書き上げたのが、『ストロベリー・バレンタイン』です。
メチャクチャ楽しかったです。
もう、書いているという意識がありませんでした(笑)。
何しろ夢中ですからね。
息を吐くみたいな感じでした。
そんな中、コロナウイルスが流行り出しました。
愕然としましたね。
あぁ、誰もが今まで出来ていた事が出来なくなってしまった。
仲のいい人達と、しばらく大勢で集まる事ができなくなってしまった。
触れてはいけない?
じゃあキスも駄目?
手は握れるの?
今まで私が書いた小説って、今後誰かが読んでくれたとして、どういう反応になっちゃうの(散々、ラブシーンを書いちゃったし)?
色々な考えがぐるぐる頭を駆け巡りました。
でも、何かを誰かに伝えたい。
コロナウイルスの状況の中でも、希望を持って前に進んで行きたい。そういうメッセージを、誰かに届けたい。
そう思って書いたのが、『ドラゴン・ノスタルジア』です。
この作品には色々と思い入れがあるのですが、それはまた後に、書けたら書きますね(笑)。
はじめての異世界を『大人が楽しめる童話』風に、1ページ500字という制限を決めて書き上げました。
「どうして今は、完結作を次々と書けるようになったのかなぁ」
という疑問にも、自分の中で徐々に頭の整理がついてきました。
欠点はどうしてもあるんですよ。どの作品も。
後から数え切れないくらい、見つかってしまうんです。
でも。生み出す事の方が、ずっとずっと大切なんです。
この愛すべき作品達が生まれて、自分と一緒に育ってくれた。
その事によって、自分自身がまた前に進む事ができるんです。
だから欠点があってもいい。
とにかく生み出すんだ!
育てることが楽しいんだ!
そういう気持ちで書いているから、完結できるんですよね。
誰かに伝えられる事に感謝。
インターネットの普及にも感謝。
物語も、生き物みたいに思えます。
決して、前と同じじゃない。
書く時も読む時も、その時の気分や体調によって、一瞬で変わってしまう。色も音も香りも味も風合いも。
だけどその一瞬を掴んで、形にするのが本当に面白い!!
今は小説を書き続けていたい。
とにかく、夢中でいたいんです。
「ちゃんとした文章が、果たして自分に書けるのだろうか」
という事です。
何だかあまり、自信がありませんでした。
そりゃそうです。
学校の成績は(国語と音楽と美術を除いて)いつも中くらいだったし。
新聞だってあまり読んでいないし。
知識は人より、明らかに少ないだろうし。
う~ん。
でもねぇ。
書きたいものは、たっくさんあったんですよ。
宇宙を舞台にしたスペースオペラ。
異世界ファンタジー。
学園ラブコメ。
喜劇的なヒューマンドラマ。
シリアスな群像劇。
などなどなど。
んで、若い時に『藤 真智』というペンネームで色々書き始めてみたんです。
でもね、どうも上手くいきませんでした。
完結しないんです。書いている途中で、自信が無くなっちゃうんですよ。
「この登場人物と、この登場人物の立ち位置を、ひっくり返したらどうだろう?」
とか。
「この舞台設定を、思い切って変えてみたらどうだろう」
とか。
「ああ、このシーンは削除して全部、別なシーンに書き換えてしまいたいぃ!!」
とか。
思い切って書き始めたとしても、色々な自分の考え同士が邪魔し合って、全然まとまらないんですね。
当時はインターネットがあまり普及しておりませんでしたから(笑)、今よりももっと、誰かの(他人の)感想を聞ける状態ではなかったんです。自分の中で悶々としているだけでした。
完結しないのって、自分は『小説を書く』人には向いていないからなのだ、と思っちゃいました。
んで、悩みに悩んだ末に、小説家を目指す事を完全に諦めちゃいました。
その後は、現実を面白おかしく生きてきました(笑)。
百貨店で6年働き、恋愛や結婚、出産を経験し、パートもいくつかやりました。
日々に追われているうちに、いつしか自分が小説を書いていた事すら忘れていました。
過去に書いた作品で残っていたのは、小説を書き始めた時に何とか完結させた1作品と、それ以前に書いていた漫画の同人誌が2冊だけ。
あとは全部捨てていました。
そんなある日。
ひどい風邪を引いたんです。
それが、長引きましてね。ベッドの中で悶々としていました。動きたくても動けない。
「あぁもう、どーすればこのモヤモヤを何とかできるのー?!!」
みたいな感じ。
「あ、そーだ。どーせ動けないんだし、暇なんだから。今流行ってるケータイ小説でもいっちょ、書いてみようかなぁ!」
とふいに思って、ある小説サイトさんで勢いに任せて(ベッドの中で)、書き始めてみました。
ペンネームは、……そうだなぁ。
『藤 真智』だと完結できなさそうだから、その名前をひっくり返して、『とさまじふ』にしてしまおう!
『とさまじふ』なんていうヘンなペンネームの人は他にいないだろうし、覚えてもらいやすいかも知れない。
という、軽~い気分でした。
それが、超面白かったんです。
頭の中の世界が形になる。
キャラクターが喋ってる。
完結する。
それを、誰かに伝えられる。
沸き上がるものを、表現できる。
それらの喜びといったら!
ゾクゾクしましたねぇ。
「おおおおおーーー!!! 私いま、夢中になってるー!!」
と感じた事が、一番嬉しかったかも知れません。
風邪なんか吹っ飛んじゃいました。
楽しくて仕方ない。
あぁ、こんな事なら、昔書いた作品を全部取っておけばよかったー。
まぁいいか。
頭の中に残っているものがきっと、一番大切なんだ。
それを誰かに伝えてみよう!
そう思えたんです。
次の作品を書き始める時に、処女作『ココロとセツナ』をベッドの中で書いた時の状態を、忘れないようにしようと思いました。
「決して、今の自分の実力以上の作品を、力んで書こうとしない事」
です。
書き始める前の下調べや文章力UPなどの作業を、疎かにしていいという意味ではありません。
『理想と現実を分けよう』という意味に近いです。
目標とする作品は大きな宇宙を舞台にしたSFか壮大な異世界ファンタジーなんだけど、今の自分にはきっと書けないだろうから、じゃあ自分の実体験を思い出して『ちょっぴりSF学園ラブコメ』から書いてみよう!
という感じです。
そんな気持ちで『コール・ミー!!!』を書きました。書いている間に左傾部の腫瘍摘出手術を受けるために二週間入院したんですが、病院のベッドの中でも夢中で書いていました(笑)。
初めて読者様から温かい感想をいただけた時は、身震いするくらい嬉しかったです。
そうすると、ムクムクと欲が生まれてきました。
もっともっと「面白い!」と自分が思える作品を書いてみたい!
完結できるならいっちょ公募に応募して、色々な人に読んで欲しい!
それが2019年のちょうど今(11月)くらいです。『いきなり図書館王子の彼女になりました』を2か月間びっしり使って、書き上げました。
もう夢中でしたね。
公募には落選しましたけど。17万文字の小説が完結したという事が、自分にとってはやはり一番の喜びでした。
読者様の数もいきなり増えて(笑)、本当に嬉しかったです。
『コール・ミー!!!』の時もそうだったんですけど、主人公の相手役の男の子にすっかり作者が恋をしてしまい、作品が完結するとしばらくロスが止まりませんでした。
寂しくて仕方ないよー。
まだ何か書きたいよー。
その勢いで(ちょうどバレンタイン直前だったので)2週間で書き上げたのが、『ストロベリー・バレンタイン』です。
メチャクチャ楽しかったです。
もう、書いているという意識がありませんでした(笑)。
何しろ夢中ですからね。
息を吐くみたいな感じでした。
そんな中、コロナウイルスが流行り出しました。
愕然としましたね。
あぁ、誰もが今まで出来ていた事が出来なくなってしまった。
仲のいい人達と、しばらく大勢で集まる事ができなくなってしまった。
触れてはいけない?
じゃあキスも駄目?
手は握れるの?
今まで私が書いた小説って、今後誰かが読んでくれたとして、どういう反応になっちゃうの(散々、ラブシーンを書いちゃったし)?
色々な考えがぐるぐる頭を駆け巡りました。
でも、何かを誰かに伝えたい。
コロナウイルスの状況の中でも、希望を持って前に進んで行きたい。そういうメッセージを、誰かに届けたい。
そう思って書いたのが、『ドラゴン・ノスタルジア』です。
この作品には色々と思い入れがあるのですが、それはまた後に、書けたら書きますね(笑)。
はじめての異世界を『大人が楽しめる童話』風に、1ページ500字という制限を決めて書き上げました。
「どうして今は、完結作を次々と書けるようになったのかなぁ」
という疑問にも、自分の中で徐々に頭の整理がついてきました。
欠点はどうしてもあるんですよ。どの作品も。
後から数え切れないくらい、見つかってしまうんです。
でも。生み出す事の方が、ずっとずっと大切なんです。
この愛すべき作品達が生まれて、自分と一緒に育ってくれた。
その事によって、自分自身がまた前に進む事ができるんです。
だから欠点があってもいい。
とにかく生み出すんだ!
育てることが楽しいんだ!
そういう気持ちで書いているから、完結できるんですよね。
誰かに伝えられる事に感謝。
インターネットの普及にも感謝。
物語も、生き物みたいに思えます。
決して、前と同じじゃない。
書く時も読む時も、その時の気分や体調によって、一瞬で変わってしまう。色も音も香りも味も風合いも。
だけどその一瞬を掴んで、形にするのが本当に面白い!!
今は小説を書き続けていたい。
とにかく、夢中でいたいんです。