ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪
再び出会った道/その19
麻衣
やっぱりイカレてるかな、だいぶ…(笑)
さすが、相馬豹一と唯一、兄弟杯を交わした人だけあるよ
「このナマズ様はな、毎日細かい観察を欠かしたらいかん。どデカいのがいつ来るかわからんからな。来る間際の前兆を見逃さないためにな…」
明石田の親分さんは最近、私邸の庭にある池を改修してナマズ様を飼ってるとは聞いていたんだけど…
ナマズの様子で東海大地震の予知ができる!
どうやら、そう本気で考えてるらしんだ…
アホくさ…(笑)
まあ、ちょっとかわいいとこあるけど
...
今日、婚約者の倉橋さんと静岡郊外の親分を訪ねていた
昼前に到着した私たちには、早速、自慢のナマズ池を見せてくれてね
立会いで先に着いていた剣崎さんも、終始苦笑いして池の脇に立ってたよ
「俺はな、いつ死んでもいいて覚悟でずっときた。兄貴と一緒さ。敵に殺されるなら、本望だってな。だがな、地震なんかで死んじまうのはゴメンだ。そんなもんに巻き込まれてある日突然、死んじまってたまるかよ!」
この感覚は、相馬さんの”もの”と一緒だよ
へへ、不肖、わたくしも同様なんでよくわかる
いつ死んでも構わないけど、飛行機事故とか火事でとかは絶対イヤ
...
私は幼少からカンが鋭かったんだけど、一種の予知みたいな感覚もある
いわゆるデジャブが、これから起こることとして映る
あくまで感覚でだけど…
だからこの先、死ぬ場面が近くなれば、その前に感覚で捉えられるんじゃないかって思ってるんだ
で、それがさっきの明石田さんの言った通りで、災害とかみたいだったら、逃げる
いやだもん、そういうので死んじゃうのって
でも、敵に刃物振りかざされてるとかって感覚なら、決して逃げない
黙って殺される気はないが、その危険に向かっていく、受けて立つ
ハハハ…、相馬さんの義兄弟もやっぱり同じだったのね
嬉しいわ
...
とにかく、叔父貴さんには歓迎されて、料理も凄かったわ
私、遠慮なくいただいちゃって、おなかパンパンだよ
でも、倉橋さんはなんかねえ…
親分さんに遠慮してるのか、こんな子供を嫁さんに迎えるのってのが気恥ずかしいやらで、硬くなってるし…(笑)
...
「親分、ぜひ、相馬会長と出会った時の話、聞かせていただけませんか?確か、敗戦間際の南方沖の戦地でしたよね…」
「おお、兄貴から聞いたんか?よし、オレからも話してやる。いやあ、思い出すなあ…」
私は夢中になって聞いていたわ
親分、もうノリノリで、身振り手振り入れて、時々冗談も交えて…
素敵よ、このジイさんも
気分のいいイカれモードがさ
麻衣
やっぱりイカレてるかな、だいぶ…(笑)
さすが、相馬豹一と唯一、兄弟杯を交わした人だけあるよ
「このナマズ様はな、毎日細かい観察を欠かしたらいかん。どデカいのがいつ来るかわからんからな。来る間際の前兆を見逃さないためにな…」
明石田の親分さんは最近、私邸の庭にある池を改修してナマズ様を飼ってるとは聞いていたんだけど…
ナマズの様子で東海大地震の予知ができる!
どうやら、そう本気で考えてるらしんだ…
アホくさ…(笑)
まあ、ちょっとかわいいとこあるけど
...
今日、婚約者の倉橋さんと静岡郊外の親分を訪ねていた
昼前に到着した私たちには、早速、自慢のナマズ池を見せてくれてね
立会いで先に着いていた剣崎さんも、終始苦笑いして池の脇に立ってたよ
「俺はな、いつ死んでもいいて覚悟でずっときた。兄貴と一緒さ。敵に殺されるなら、本望だってな。だがな、地震なんかで死んじまうのはゴメンだ。そんなもんに巻き込まれてある日突然、死んじまってたまるかよ!」
この感覚は、相馬さんの”もの”と一緒だよ
へへ、不肖、わたくしも同様なんでよくわかる
いつ死んでも構わないけど、飛行機事故とか火事でとかは絶対イヤ
...
私は幼少からカンが鋭かったんだけど、一種の予知みたいな感覚もある
いわゆるデジャブが、これから起こることとして映る
あくまで感覚でだけど…
だからこの先、死ぬ場面が近くなれば、その前に感覚で捉えられるんじゃないかって思ってるんだ
で、それがさっきの明石田さんの言った通りで、災害とかみたいだったら、逃げる
いやだもん、そういうので死んじゃうのって
でも、敵に刃物振りかざされてるとかって感覚なら、決して逃げない
黙って殺される気はないが、その危険に向かっていく、受けて立つ
ハハハ…、相馬さんの義兄弟もやっぱり同じだったのね
嬉しいわ
...
とにかく、叔父貴さんには歓迎されて、料理も凄かったわ
私、遠慮なくいただいちゃって、おなかパンパンだよ
でも、倉橋さんはなんかねえ…
親分さんに遠慮してるのか、こんな子供を嫁さんに迎えるのってのが気恥ずかしいやらで、硬くなってるし…(笑)
...
「親分、ぜひ、相馬会長と出会った時の話、聞かせていただけませんか?確か、敗戦間際の南方沖の戦地でしたよね…」
「おお、兄貴から聞いたんか?よし、オレからも話してやる。いやあ、思い出すなあ…」
私は夢中になって聞いていたわ
親分、もうノリノリで、身振り手振り入れて、時々冗談も交えて…
素敵よ、このジイさんも
気分のいいイカれモードがさ