ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪
ざわめき/その8
砂垣
指か!
小指以外を除いて左手が包帯でぐるぐる巻きで、”それ”は吊るされていた
なんか嫌な予感がしてきたな…
これから先を聞くのが怖いよ
「あの…、ケガですか?アツシさん…」
「うん、チェーンソーで指を切断されて…、組に…」
俺は瞬時で、背中から汗がどっと噴き出た…
「でも、静岡の親分さんのご慈悲で、すぐここに運んでもらって…。手術して…」
「えー?くっついたんですか、小指…」
俺は改めて、彼の太い左腕の先端に目をやった
おお…、どうやら指、ありそうだ!
...
「まだ絶対安静で何ともらしいんだけど、ここの病院、そういうのよく請け負うらしいんだ。その筋の人たちが利用するみたいでさ…」
アツシは見るも痛々しく、元気はないが、しっかりした口調ではある
「それで、何で?そんな目に遭わされた理由はなんです…」
まあ、ここに誘導してきた窓口が真樹子とくりゃ、だいたいは察っしてってとこだけど…
クソッ!
...
「あのよう、さすがに細かくはここでは離せないんだ。そこのティッシュの下に紙があるから…」
「ああ、そこですね…」
「中に伝えたいことを書いてある。まず読んでくれ」
俺は手にしたその紙、正確にはレポート用紙に目を通した
片手のこんな状態で書き留めたものだけに、さすがに字はかなり乱れていた
これは…!
「あの、アツシさん…」
「…、捕捉があるから、ちょっと枕元に来てくれるか」
どうやら耳打ちで”補足”とやらを話してくれるようだ
それは約2分程度だったろうか…
俺はアツシからの耳打ちを聞いて戦慄した
彼のその補足は制裁を受けたいきさつと、その場での詳細だった
いや、他にもあった
まあ、”それ”はいい、とりあえず…
...
なにしろ、その現場に麻衣の野郎が、立ち会っていたということだよ
しかも、アツシの今の話じゃ、裁きの進行役は17歳のあの女だと!
この手の進行役は、言わば拷問人の役割に相当する
なんでも麻衣の奴、理詰めでねちねちと追いこんできて、最後はあのイカレた小娘が自らチェーンソー片手に、”ミンチにして出血死させてやる!”と叫んだってんだ…
狂ってるって…、絶対!
砂垣
指か!
小指以外を除いて左手が包帯でぐるぐる巻きで、”それ”は吊るされていた
なんか嫌な予感がしてきたな…
これから先を聞くのが怖いよ
「あの…、ケガですか?アツシさん…」
「うん、チェーンソーで指を切断されて…、組に…」
俺は瞬時で、背中から汗がどっと噴き出た…
「でも、静岡の親分さんのご慈悲で、すぐここに運んでもらって…。手術して…」
「えー?くっついたんですか、小指…」
俺は改めて、彼の太い左腕の先端に目をやった
おお…、どうやら指、ありそうだ!
...
「まだ絶対安静で何ともらしいんだけど、ここの病院、そういうのよく請け負うらしいんだ。その筋の人たちが利用するみたいでさ…」
アツシは見るも痛々しく、元気はないが、しっかりした口調ではある
「それで、何で?そんな目に遭わされた理由はなんです…」
まあ、ここに誘導してきた窓口が真樹子とくりゃ、だいたいは察っしてってとこだけど…
クソッ!
...
「あのよう、さすがに細かくはここでは離せないんだ。そこのティッシュの下に紙があるから…」
「ああ、そこですね…」
「中に伝えたいことを書いてある。まず読んでくれ」
俺は手にしたその紙、正確にはレポート用紙に目を通した
片手のこんな状態で書き留めたものだけに、さすがに字はかなり乱れていた
これは…!
「あの、アツシさん…」
「…、捕捉があるから、ちょっと枕元に来てくれるか」
どうやら耳打ちで”補足”とやらを話してくれるようだ
それは約2分程度だったろうか…
俺はアツシからの耳打ちを聞いて戦慄した
彼のその補足は制裁を受けたいきさつと、その場での詳細だった
いや、他にもあった
まあ、”それ”はいい、とりあえず…
...
なにしろ、その現場に麻衣の野郎が、立ち会っていたということだよ
しかも、アツシの今の話じゃ、裁きの進行役は17歳のあの女だと!
この手の進行役は、言わば拷問人の役割に相当する
なんでも麻衣の奴、理詰めでねちねちと追いこんできて、最後はあのイカレた小娘が自らチェーンソー片手に、”ミンチにして出血死させてやる!”と叫んだってんだ…
狂ってるって…、絶対!