ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪
美しき毒、さらに…/その6
麻衣



「…それが二人とも、今般相馬さんが亡くなって、こういう訳でまあ、相和会からは従来通りとはいかなくなった。3代目とは私ら、まともに面識さえないんだ。組からしたら、もうただの未成年の小娘だよ」

「はあ…」

祥子はまだ、私の言ってる主旨を図り兼ねている様子だ

「…おけいはともかく、私はめちゃくちゃやってきたからね。なにか付け込めるところがあればってところはね…。でさ…、もし相和会の組織自体に悪影響を及ぼしかねないといった、私がらみのネタが入ったとしたら…。どうだい?」

「ああ、やはりチクるかもな。そういことなら、組の上の人間とかに」

「そういうことだよ。久美の体を犯しておながら、平気で自分の女にするようなクソだ。真っ先さ」

私は珍しく感情を込めて、口汚く罵ってやった


...


「うん…、私も最近久美が極端にガラ悪くなったのは、男のせいかなとも思ってたしな。だが、そうだとして、そうなったとしてだ…。どうしろってんだよ、私に…」

「おけいと私に何かが起きたとしたら、まずは、相和会の関係がからんでると思って欲しい。まずはね。その場合、おそらく南玉や都県境各グループにも、何らかの影響が及ぶと思うんだ」

ここで祥子はようやく頷いた

「祥子は南玉のトップとして、真樹子さんや三田村さんと連携してくれ。細かい行動指針については、あの二人に把握してもらってるから、あんたはそう難しく考えることはないよ」

「よし、ならわかった。難しいことはその二人に任せる。だが、そんなのって起きて欲しくないし、万一ってことだろ?」

「うん、そう思ってもらっていいけど。でもわからないな。私の周辺も何かとあってね。急なんだけど、私さ…、相和会の倉橋さんと婚約することになりそうだよ…」

「はー??あの強面のおじさんとか‼ホントかよ、麻衣…?」

やっぱり驚くわな、そりゃ…(苦笑)




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