ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪
猛る狂気/その14
麻衣



「ねえ、”それ”考えないでよ、倉橋さんは私とはこのままでいたい訳?それともガキは飽きたから、頃合いみてバイバイしたいって思ってるのか、どっち?」

「俺は続けたい。だが、勘違いすんな。君をガキだと思って抱いたことはない。惚れた女としてだ」

あらまあ、ずいぶんスンナリきたわ!

「まあ、嬉しいこと言ってくれるじゃない。ならよ、倉橋さん。あなたからしたら、私がもうおイタせずこのままの関係なら、一番都合いいってことなんじゃない?身の安全も含めて」

「そうだな。否定はしないさ」

「私の意見言っていい?」

「言ってくれ」

「つまんない。そういうことよ」

「ハハハ…、相変わらずだな、麻衣ちゃんは。いいさ、君のやりたいようにやれ」

「いいの?私がまた今までみたいなら、あなたは殺されるのよ。身内に」

「だから最初に言っただろ。覚悟してるって…」

キッパリだったわ、この人…

決まったわね、これで


...


「やっぱり倉橋さんは違うわ。素敵よ。なら、スキにやらせてもらう。まあ、気分だから、どう転ぶかわかんないけど」

「はは…、まるで君は死んだ相馬さんの移り変わりだな。血のつながり超えてるよ、ここまで来ると」

「褒め言葉と受け取るわ。でね、あなたにもその”素質”あるわよ。だから好きになったと思うし。”最後”まで刺激的にやりましょ」

「”最後”までか…(苦笑)」

「ああ…、そんで、言っときますよ。私のイカレ具合はよく承知でしょうけど、いきなり行きますから。あなたにも私の行動は事前に話すことはない。無論、”最後”まで音なしもアリよ。私の一挙一動は予測不可能ってことでね。知りたかったら、監視でも尾行でもどうぞ。まあ、剣崎さんは抜かりなくってとこでしょうけど」

ここまで話すと、私は勢いよくベッドから出た

「シャワー浴びたら今日は帰るわね」

倉橋さんはベッドでタバコを咥えたまま、「ああ」とだけ答えた







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