ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪
美しき毒、さらに…/その12
麻衣



あっはっは…

傑作だっての!

顔デカの親分、固まってるよ

そりゃ、そうよね

相馬定男は私を強姦しようとして、私に局部を切り裂かれた

ちょっとオツムが足りず、異常に性欲の強い”若”は、もう女が抱けないと絶望に陥り、最も単純な方法でその絶望を己で絶った…

その父親である独立系やくざの雄、相馬豹一は、組の後継者に据えると公言していたバカ息子を突然の死に追いやった、当時16だった女子高の私…、本郷麻衣を許すだけでなく、あろうことか金と権力を注いだ!

無制限に…

まあ、コレ…、ほとんどパロディだよ

当事者が言うんだから間違いない!


...


「…どうですか?これ聞いて、会長さん、私をどうします?相和会とどう対峙するんですか?”後ろ”の広域さんには、何て話しするんです?フランチャイズも大変ですよねー。砂ちゃんみたいな半グレのアホ連中にも、カッコつけなきゃいけないですしね…」

「大した舌だな。クスリはまだ抜けていないんじゃないのか?こっちの心配なんかしてる立場じゃないだろう、麻衣君。はっきり言うが、所詮子供だよ、君は」

「ええ、その通りです。そんな子供に用はないですよね。大の親分さんが。失礼しますよ、なら…」

「まあ、待ちなさい。もう少し話ししようじゃないか」

顔デカが!

そろそろ疲れてきたわ

いい加減、結論吐き出せって!


...



「先週出た、週刊誌の記事な。あれ、君が絡んでるな?」

「お答えできません。まあ、それが答えみたいなもんですかね。勝手に解釈してもらって結構です」

「それなら、君には承知しておいてもらおう。あの記事、”関係者”は最大限活用するさ、当然な。それをさらに”活用”する気が君にあるか否かだ、要は。まあ、今日はここで区切りにしておこう。砂垣を通じて連絡する。またデートしてくれな。はは…」

「…」

フン…、相馬会長にダボ扱いでも、なんだかんだ生き残ってるだけあるよ、この顔デカ

そんなら、了解ですよ

デートのお誘い、OKです

まあ、歩み寄りの余地はゼロですけど






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