ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪
美しき毒、さらに…/その14
麻衣
「剣崎さん、私などにそこまでお気遣いいただいて、それは本当に感謝していますよ。フェードアウトは自分でも承知してます。ただ、自分流になります。これは了解してもらいたいんです」
「フン、お前流ってんなら、要はなんでもアリだろうが。お前に1年以上付いてたんだ。そのくらい、わかるさ。だが、それがどういったことでも、以後は俺の”立場”で対処となる。相馬会長が生きていた時とは、俺の判断基準は違う。これは忘れるなよ」
「ええ、もちろんです。私も今の剣崎さんが言ったこと、すべて納得済みで行きます。ああ、この際なので、私からもお伝えしますよ」
よし、ここはもうはっきり言っちゃえ
「…相馬さんの真髄、去年のあの昼食の時、私ん中に入っちゃんです。これはもう取り除けません。私の中の”ソレ”が突き動かす私は、止められないんです。あの相馬さんとの場は、あなたがセットしてくれたものです。十分、お分かりだと思いますが、念のためです。すいません」
受話器の向こうの剣崎さんは、しばらく無言だった
...
「とりあえず諸星さんとは会いますが、すべて突っぱねます。あっちが力を貸すってお誘いは、もう断ってますし。今回のスキャンダル記事を使って懐柔してきても、”ご勝手にどうぞ、ダボさん”って。向こうはどう出るのか、それは私の範疇じゃないので、然るべき事態が生じれば、剣崎さんがその”立場”で対応を考えてください。また報告します」
「よし。連絡を待ってる。”他から”の接触もあれば、それもすぐ教えろよ」
剣崎さんの言う”他から”とは、広域組織のもう一方、”関西”のことだろう
ここで電話でのやり取りは約30分ちょっとだった
剣崎さんとは今日、新たな”契約”を交わしたのは明確だ
あの人も私を理解してくれてる
剣崎さん、もう新しいルールは決めたんです
私もそうですが、遠慮なしでいいですよ…
麻衣
「剣崎さん、私などにそこまでお気遣いいただいて、それは本当に感謝していますよ。フェードアウトは自分でも承知してます。ただ、自分流になります。これは了解してもらいたいんです」
「フン、お前流ってんなら、要はなんでもアリだろうが。お前に1年以上付いてたんだ。そのくらい、わかるさ。だが、それがどういったことでも、以後は俺の”立場”で対処となる。相馬会長が生きていた時とは、俺の判断基準は違う。これは忘れるなよ」
「ええ、もちろんです。私も今の剣崎さんが言ったこと、すべて納得済みで行きます。ああ、この際なので、私からもお伝えしますよ」
よし、ここはもうはっきり言っちゃえ
「…相馬さんの真髄、去年のあの昼食の時、私ん中に入っちゃんです。これはもう取り除けません。私の中の”ソレ”が突き動かす私は、止められないんです。あの相馬さんとの場は、あなたがセットしてくれたものです。十分、お分かりだと思いますが、念のためです。すいません」
受話器の向こうの剣崎さんは、しばらく無言だった
...
「とりあえず諸星さんとは会いますが、すべて突っぱねます。あっちが力を貸すってお誘いは、もう断ってますし。今回のスキャンダル記事を使って懐柔してきても、”ご勝手にどうぞ、ダボさん”って。向こうはどう出るのか、それは私の範疇じゃないので、然るべき事態が生じれば、剣崎さんがその”立場”で対応を考えてください。また報告します」
「よし。連絡を待ってる。”他から”の接触もあれば、それもすぐ教えろよ」
剣崎さんの言う”他から”とは、広域組織のもう一方、”関西”のことだろう
ここで電話でのやり取りは約30分ちょっとだった
剣崎さんとは今日、新たな”契約”を交わしたのは明確だ
あの人も私を理解してくれてる
剣崎さん、もう新しいルールは決めたんです
私もそうですが、遠慮なしでいいですよ…