ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪
果てなく、妖しく…/その2
麻衣
「なあ、克子、今日は学校やめるんで来たんだ。あんまり騒がれたくないから、ちょっと、外に出て来てくれないか?」
「ああ、わかりました。じゃあ…」
校外に出てきた一級後輩の克子と私は、小走りで近くの路地まで移動した
「本郷先輩、学校やめるって、退学なんですか?」
「まあね。今日付けでね」
「私ら、納得いきませんよ。学校側に抗議しますよ」
「やめとけ。気持ちだけでいいよ。とにかく、時間ないから用件だけ言うぞ。積もる話は改めてだ。いいね?」
「はい、先輩…」
「お前、久美とはまだつながってるか?」
「ああ、それが…。北田先輩の”誘い”断ったんで、私、ちょっと無理です」
予想通りだ
克子の南玉入りは久美が世話した経緯がある
それでもヤツについていかなかった訳か
...
「そうか。久美の脱退は聞いてるよ。そんならさ、他のさし障りない人間使ってでいいから、久美に伝言頼めるか?」
「ええ…、それなら、私が手配しますよ」
「よし。久美には、今日の授業終わったら逆髪神社の下で待ってると言ってくれ。夜まででも待ってるからと。来れないようだったら、今夜、”絶対いる時間帯”に家へ行くってな。それと、病院から戻って、真っ先に”丁重な挨拶”しなくちゃいけないのに、遅れちゃってすまなかったと。以上だよ。覚えたか?」
「あ、あの、もう一回いいですか?」
「はは…、なら今の言葉、そのまま書いてあるから、この紙に。これさ、使いのもんに渡して、そのまま久美の前で読み上げろって」
私はそう言って、あらかじめ用意した”原稿”のメモ用紙を克子に手渡した
「ああ、すいません。じゃあ、このメモをそのまま使わせてもらいます。さっそくかかりますんで」
「ああ、すまないね。祥子に会ったら、よろしく伝えてくれ。近いうち連絡するからって。じゃあ、行くわ。悪いけど、久美にはしっかり頼むぞ」
「はい、了解しました。先輩、またゆっくりお会いさせていただきます」
「うん。またな…」
私は大河原高を後にした
よし、今日中に久美と会う
あのバカとはいろいろと話があるからな、フフ…
麻衣
「なあ、克子、今日は学校やめるんで来たんだ。あんまり騒がれたくないから、ちょっと、外に出て来てくれないか?」
「ああ、わかりました。じゃあ…」
校外に出てきた一級後輩の克子と私は、小走りで近くの路地まで移動した
「本郷先輩、学校やめるって、退学なんですか?」
「まあね。今日付けでね」
「私ら、納得いきませんよ。学校側に抗議しますよ」
「やめとけ。気持ちだけでいいよ。とにかく、時間ないから用件だけ言うぞ。積もる話は改めてだ。いいね?」
「はい、先輩…」
「お前、久美とはまだつながってるか?」
「ああ、それが…。北田先輩の”誘い”断ったんで、私、ちょっと無理です」
予想通りだ
克子の南玉入りは久美が世話した経緯がある
それでもヤツについていかなかった訳か
...
「そうか。久美の脱退は聞いてるよ。そんならさ、他のさし障りない人間使ってでいいから、久美に伝言頼めるか?」
「ええ…、それなら、私が手配しますよ」
「よし。久美には、今日の授業終わったら逆髪神社の下で待ってると言ってくれ。夜まででも待ってるからと。来れないようだったら、今夜、”絶対いる時間帯”に家へ行くってな。それと、病院から戻って、真っ先に”丁重な挨拶”しなくちゃいけないのに、遅れちゃってすまなかったと。以上だよ。覚えたか?」
「あ、あの、もう一回いいですか?」
「はは…、なら今の言葉、そのまま書いてあるから、この紙に。これさ、使いのもんに渡して、そのまま久美の前で読み上げろって」
私はそう言って、あらかじめ用意した”原稿”のメモ用紙を克子に手渡した
「ああ、すいません。じゃあ、このメモをそのまま使わせてもらいます。さっそくかかりますんで」
「ああ、すまないね。祥子に会ったら、よろしく伝えてくれ。近いうち連絡するからって。じゃあ、行くわ。悪いけど、久美にはしっかり頼むぞ」
「はい、了解しました。先輩、またゆっくりお会いさせていただきます」
「うん。またな…」
私は大河原高を後にした
よし、今日中に久美と会う
あのバカとはいろいろと話があるからな、フフ…