ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪
凄絶!麻衣ロード/その10
麻衣



顔デカはタバコを吸いながら話を続けた

「正直、私はこれまで、砂垣を通してガキの世界にかなり関与してきた。だが、これからは遠巻きで見守るつもりだ。けっして自分がコントロールする気はない。お嬢ちゃんたちには好き勝手、猛ってもらって構わない」

はは…、わかりやすく来たな…


...



「私の察するに、君はエネルギーを持て余してる。まだまだやりたいことがあるんじゃないのか、麻衣さん。まず聞くが、相馬さんがいない相和会で今までどおりが無理なのは、承知しているんだろう?」

「ええ。それ、私は受け入れてますし。でも、事実上、相和会とは切れていませんよ」

「ああ、そうだろうな。それに、相馬さんへの気持ちもそうは捨てられない。これも理解してる。そこのところは、十分配慮する気でいる。まず、相和会、はっきり言えば剣崎君になるが、彼とはすっきり話がつけられる。相馬さんへの君の思い入れはこの私が自身をもって、尊重する。これでどうだね?」

「…」

こりゃ、全面譲歩じゃん

はっきりいってやりたい放題できるって、これなら…


...



まあ、私だって割り切ればこの話、魅力だわ

従来とは違った次元での暴れ方ができるしね

”麻衣ヒットリスト”の連中を、私の”やり方”で思う存分、料理できるよ

でもねー

うーん、つらいっところだが…

顔デカさん、悪い!

無理なのよ、私…







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