She Lover
「……亮平に電話する…。」



そう言ってベンチから立ち上がって、ちょっと遠くの方で電話をしようとした。






「行かないで…!!」


今にも消えそうな声で、

今にも折れそうな腕で、

オレを引き止めた。














「淳弘…好き…あたし淳弘の事が大好きなの…。」






オレは小真里の方を向いてキスをした。



甘く……少し涙の味がした、ほろ苦いキスを…何度も、何度も…。











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