筒井くんと眠る夜 〜年下ワンコ系男子は御曹司への嫉妬を隠さない〜
***

「私、恋愛結婚できるように頑張ってみる」
私の発言に、ソファに隣同士で座ってテレビを見てた筒井くんは驚いていた。
「どうしたの、急に」
「両親が許してくれそうな相手が見つかったかも」
「え……? 何、小夜ちゃん実はもう誰かと付き合ってたりする?」
彼は心なしか不安気な表情に見える。
「まだそんなんじゃなくて、食事に誘われただけ」
「好きなの?」
筒井くんの質問に首を横に振る。
「まだわからない。けど、好きになれそうな気がする」
「結婚するために好きになるの?」
なんでこんなに聞いてくるの?
「そんなんじゃないし、そうだとしても筒井くんには関係ないでしょ? 私たちって恋人同士でも何でもないんだから」
だからこの話を筒井くんにしてるのに。
「……寝る」
彼は明らかにイラついた声音でそう言うと、寝室に向かってしまった。
時刻はまだ21時。
「筒井くん? 寝ちゃうの?」
真っ暗な寝室のベッドで布団を被ってる筒井くんに声を掛けた。
「寝るよ」
「でも……」

今日、まだしてないんですけど。

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