この唄を君に捧ぐ(誰にも言えない秘密の恋をしました)続編
(蓮side)
朝、鳥の鳴き声で目が覚める。
チュンチュンと言う可愛い声では無く、
カラスのガーガーと鳴くけたたましい声だったが…。
ああ、ここはLAだったと再認識した。
隣にはスースーと可愛い寝息を立てて眠る心菜がいる。そのあどけない寝顔を見つめながら、極上の幸せを感じる。
彼女を手に入れる為だったら何だって捨てられる。
例え彼女の身内に叱られようと、嫌われようと耐えてみせるしどうって事は無い。
彼女を失う事以上に怖い事なんてないのだから。
俺はそう思い、今後の事に思いを馳せる。
籍を直ぐにでも入れたい。
その為にも日本に連れて帰りたいが、飛行機を乗ることに少しでもお腹の子にリスクが高いのならば、こっちで産んでくれても構わない。
心菜のしたいようにして欲しいと思う。
大切なのは彼女とお腹の子の命だ。
大事にしなければならない。ガラス細工のように脆いのだから。