この唄を君に捧ぐ(誰にも言えない秘密の恋をしました)続編
心菜は後になって、蓮に断りも無く約束してしまった事に少し心配になる。

メールか電話で先に伝えた方が良いかな?
ううん…ちゃんと顔を見て言わなくちゃきっと伝わらない。蓮さんが帰って来たら直ぐに伝えようと思い直す。

次の日も心菜は変わらず仕事をこなし、夕方足取りも軽く家路に急ぐ。

朝早く、蓮からこれから飛行機に乗るとメールが入っていた。そろそろ空港に到着した頃かな?
そう思うと気分も上がり夕飯の支度も進む。

今夜は蓮が好きだろうと思うメニューを作る。心菜が作る全ての料理を美味しいと言って食べるから、どれが1番好きかなんて分からないけど。

煮込みハンバーグに、にんじんのソテーとブロッコリーを彩に乗せ、ついでにチーズを振りかけて、オーブンに入れる。

後は、昨日の作り置き惣菜を何個か温め直せば立派なディナーが完成する。

あっ!お酒を買い足すの忘れてた。
心菜は慌てて冷蔵庫を開けるが、あいにくビールしか入っていない。
ハンバーグにはワインが良いのかなぁ?

今から買いに出ればまだ間に合うかも。

そう思い、バックを片手にバタバタと近くのスーパーまで急ぐ。

だけど、この住宅街から出ないとスーパーは無いし、病院よりも遠くに行かなければいけない。
住宅地にはバス停なんて無いから、ゲートまで行ってバスに乗らないと…。

蓮が帰って来る頃には戻りたいけど、時間があまり無い事に気付く。

仕方が無いからタクシーを頼もうかな…そんな事を考えながら、とりあえずてくてくと住宅街を歩く。

夕方17時近くても、LAの夜はまだまだ明るい。まだ、3時くらいじゃないかと錯覚するくらいだ。

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