この唄を君に捧ぐ(誰にも言えない秘密の恋をしました)続編
しばらくそうしてると、不安が解かれて幸せな気持ちが溢れ出す。

「腹減ったな。」
蓮がそう言って、机に置いてあった紙袋を寄せてどれが食べたいかと心菜に問う。

心菜はマフィンが食べたいなと思うけど、夕飯にはどうかと少し背徳感を感じて迷ってしまう。

「俺が当ててみようか。
心菜は、チョコレートマフィンが食べたいって思ってるだろ?」

悪戯っ子の目でそう聞いて来る。

「何で分かったんですか!?」
びっくりして目を見開き蓮を見る。

「心菜の事は何でも分かる。」
そう言って笑いながら立ち上がりキッチンに向かう。

心菜がお昼に食べ切れなかったミートパイやピザはレンジで温め、蓮が帰りにもらったマフィンをお皿に乗せて、ダイニングテーブルに並べてくれる。

「しかし、どれもデカいな。」

アメリカンサイズに驚きながら、マフィンを小さめにカットまでしてくれる。

「ありがとうございます。何だかお誕生日みたいに豪華だね。」

心菜も笑顔で2人の飲み物を持ってダイニングテーブルに向かう。
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