この唄を君に捧ぐ(誰にも言えない秘密の恋をしました)続編
少し2人の時間を過ごすが、直ぐに医師がやって来て、慌ただしく心菜を分娩室に連れて行ってしまう。

思っていたよりも事の大事を知る。

後は待合室で、心菜の兄や祖父、両親に電話をしたりしてソワソワと落ち着かない時間を過ごす。

マネージャーから先程のバイクの男をやっと巻けたと連絡が入った。

何故この大変な時にいろいろと問題が起こるのか、誰かの仕業なのかと勘繰ってしまう。

時間が夜中の12時を周り辺りがシンっと静まった頃、オギャーオギャーと確かな泣き声を聞く。

俺は待合室の椅子にへたり込み、やっとここでフーっ深く息を吐く?

分娩室から出てきた看護師が、赤ちゃんは男子で未熟児の為、保育器でしばらく入院する事になると説明を受ける。

「いろいろな検査が終わり次第、病室の方にお連れしますので少しお待ち下さい。」
にこやかにそう言って戻って行った。

心菜を待つ為、個室の病棟に移動する。

その時に彼女の手荷物だと言う1通のA4サイズの封筒と、スマホと部屋のカードキーを渡される。

茶色の封筒に目が止まる。

見覚えの無い封筒には宛名がない。誰かから直接手渡しされたのだろうか…?

気になって仕方がないが、彼女の私物だといけない。しばらく迷ったが許可を取ってから見るべきだと、そっとテーブルに置いた。
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