月夜に1人の私を見つけて

『そうだね、二宮くんとなら食欲わくかも。よろしくお願いします。』


『やった!じゃあおすすめのお店あるんで、そこ行きましょう!ちなみにバイクで迎えに行ってもいいですか?』


『うん、お願いします。バイク乗ったことないけど大丈夫かな?』


『できれば下はズボンで、上は長袖とジャケットで暖かい格好で──』



それからしばらく、雑談もしつつメッセージのやり取りをした。


夕方になり、気付いたら部屋の中はかなり暗くなっていた。


身支度をし、大和の連絡を待つ。


『着きましたよ』というメッセージを確認して、アパート下まで降りた。


ヘルメットを被った大和が、乗ってきた中型バイク横に立って、雪奈を待っていた。



──バイクが似合うな。二宮くん。


素直に、かっこいいと思ってしまった。

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