別れさせ屋の仲間になった私の結末
「そう、部に出した案が採用されて。文化祭では、イケメン生徒の写真をいーっぱい飾ることになったんだよね!」

「すごい! 野木ちゃんの案なの?」

「うん、私らしいでしょ?」

「だね!」

野木ちゃんは、イケメン生徒を被写体にして写真を撮るのが大好きな女の子。

1年の頃は撮った写真を見せてくれていたから、私も美奈も、うちの学校のイケメンには詳しいほうだ。

「でも、飾るには本人の承諾が必要で。なかなか難しいんだよね。……本人がOKを出しても、後から彼女さんが“これ以上モテてほしくないんで”と断ってきたり……」

「それで、うちのクラスに最近かっこよくなった男子はいないかって聞かれてたの」

野木ちゃんの話に、美奈が言葉を付け加える。

「なるほど……。誰かいたかなぁ」

状況を理解した私が、クラスメイトの男子たちを思い浮かべていると、美奈はしょんぼりした表情でつぶやく。

「ちなみに、私の彼氏は却下されました」

「えっ、寺尾がダメなの? 美奈が嫌がるかなと考えて、言わないようにしてたけど……寺尾、モテるほうだよ?」

美奈の彼氏は、他クラスの女子からも人気があったはず。野木ちゃんにそのことを伝えたら、
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