別れさせ屋の仲間になった私の結末
ふたりになって、場が静かになると……。

「隠すってことは、まだ引きずってるんだ? あの人のこと」

美奈は靴を履き替える私にたずねてくる。

「……あー、言うタイミングがなかったんだけど、実は……」

「また連絡を取りはじめた、とか?」

「……うん」

以前、別れさせ屋への依頼が達成され、キングとの縁をなくした時期に、美奈には関係が終わったことを伝えていた私。

つい最近、また繋がるようになったけれど、キングについて詳しく話すことも出来ないため、そのことは伏せたまま過ごしていた。

「じゃあ、昨日の放課後って……」

「うん、あの人と会ってた」

正直に言うと、美奈はふうと息をつく。

美奈は一度だけキングと会ったことがある。そのときの見た目の派手さと、口調の軽さから、彼にはあまりいい印象を持っていない。

私が遊ばれるのではないのかと心配しているみたい。

だから、また繋がっていると言えば、いい顔はしないだろうなと思っていたのだが、どうやら、そうではないみたい。

「もう……言ってくれればいいのに」

美奈は、私が話さないことに不満を抱いているようだった。
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