別れさせ屋の仲間になった私の結末
「でも、他のクラスは……ってみんなから思われるのも嫌だし、もういいかなぁ」

美奈は代役を立てるのを諦めはじめている。

確か、学級代表に選ばれたときも、みんなが嫌がってなかなか決まらなかったから、それなら私がと、長引いた話し合いを終わらせるために立候補したんだっけ。

美奈は普段から、周りの顔色をうかがい、自ら負担を背負おうとすることが多い。

悩んでいてもこの話をしなかったのは、私が人見知りで、前に出ることを避けるタイプだと知っていたからなのだろう。

「……美奈」

実行委員って大変そうだし、コミュ障な私にできるのかどうかもわからないけれど……。

“ 本当、誰でもいいのよ。委員の経験がない子なら1から教えるつもりだし”

潤さんがフォローしてくれるみたいだし……。

“ 他のクラスはそのまま学級代表がやってるんだよね”

美奈の話だとキングもいるみたいだから、人前で話しかけることはできなくても、ふたりになったときにわからなかったところは聞いてみよう。

たまには、みんなの顔色をうかがわずに、心から楽しんでほしいから……。

「なるよ、私が」

思い切ってやってみようと思った。
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