別れさせ屋の仲間になった私の結末
「迷惑、だった?」

「……まぁね。こっちでは関わるつもりもなかったし」

どうやら、キングは、相良宗介と私が繋がりを持ったことが気に食わないらしい。

「……そんなにはっきり言わなくても」

私は繋がれたことを嬉しく思っていたから、迷惑そうにされると悲しくなる。

「この図書室だって、普段ここで水城と一緒にいるのは、キングのほうだ。……この姿の俺が一緒にいれば、同一人物だと気付くヤツは出てく……」

「ちょっと待って! ここに誘ったのは、キングのほうじゃん!」

図書室で会っていることまで私のせいにされ、ムキになって言い返すと、

「あれは……!」

キングも声を張り上げて、言い返そうとする。

けれど、途中で言い留まり、気を落ち着かせてから「なんでもない」とつぶやいた。

「……ワケわかんない」

迷惑だと言われても、私は美奈の代わりで実行委員になっただけだ。

そりゃ、キングがいることも知っていたし、わからないところがあったら聞こうともしていた。

でも、キングがいなくたって、私は実行委員になっていたはずだ。

それに、一緒に作業をすることになったのも、ただの偶然なんだから、私を責めるのはおかしいよ。
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