別れさせ屋の仲間になった私の結末
2通目には目を通しているはずなのに、返信が届かない。

「……ダメか」

しつこく言ったことへの後悔が押し寄せてくる。

仕方なく諦める私は、行くところもなくて、廊下をぶらぶらと歩き、最終的には自分の教室の前に辿りつく。

電気が消えて真っ暗な教室。戸締りをしているから、中で休憩することも出来ない。

「……はぁ」

ため息をつきながら窓の外へ目を向けると、人がいっぱいいて……。この中にいないのかなと、自然と彼を探してしまう自分。

背が高い人ばかり目で追っていた。

黒髪の人を見つけては、猫背じゃないことにがっかりし、プラチナブロンドの髪色を見つけても、すぐに彼じゃないとわかってしまう。

一瞬で本人かどうか判断できてしまうくらい、私の中で彼の存在は大きくなっていた……。

「……」

SNSのダイレクトメッセージを開いても、彼とのやり取りは私の2通目でとまっている。

窓際の手すりにつかまって、がくんとうつむいていたら……。

「お待たせー! やっと休憩だよー!」

耳に聞き覚えのある声が届いた。
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