世界で一番好きな人
「何が知りてぇんだっけ、投げ方?」


「うん!あ、でもぉ、口じゃわかんないから上から教えて?」



するりと手を握られ、ぎょっとする。


なんなんだ、さっきから?もしかしてこいつ、俺のこと狙ってるのか?



…そういえば合コンのつもりでこいつらはここに来ているんだっけ?


てことは、あの男も茉莉花のことを狙って…?



ばっと茉莉花を振り向くと、さっきの男子がスマホを片手に茉莉花に詰め寄っているところだった。


多分連絡先の交換をしようとしているんだ。



「…冗談じゃねぇ」


「え?」



握られた手を振り解き、茉莉花達の方に行く。
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