世界で一番好きな人

茉莉花はいつも俺に元気をくれる。



どんなに落ち込んでいても、茉莉花が隣で笑ってくれるだけで全てがどうでもよくなるんだ。



「中三に上がる頃に、留学するつもり。英語は得意ってわけじゃないから実際に海外に行って鍛えようと思ってさ」


「え…。そうなんだ…。いつ帰ってくるの？」


「詳しくは決まってないけど、多分一年くらいはあっちにいるんじゃないかな」



しょんぼりと元気をなくした茉莉花の頭を優しく撫でる。


茉莉花と離れることは寂しいけど、それと同じくらい夢も大事なんだ。



「一年なんて、あっという間だよ。すぐに帰ってくるから」


「うん…そうだよね。頑張ってね、柊ちゃん！私の夢なんてお嫁さんになることくらいだよ。って、その前に彼氏作んないとなんだけどね…」


「あはは、それも十分立派な夢だよ」



留学から帰ってきたら、茉莉花にちゃんと伝えよう。