世界で一番好きな人
後夜祭が終わるまでに千瑛に告白しようとしてたのに!



とりあえずメイド服から制服に着替えて校庭に出るが、夜だから暗くてなかなか千瑛を見つけられない。


そもそも人が多すぎて動くことすら難しい。



…あ、そうだ。千瑛に連絡…って、スマホ教室だ!


暗い廊下を怖いなんて言っている暇もなく、目をつぶりながら必死に走る。


なんとか教室まで辿り着き中に入ると、誰かが窓際に立っていて思わずびくりと反応してしまう。



「…あ、千瑛?」



机に腰掛けていた千瑛がこちらをゆっくり振り返った。



「…おう、茉莉花。もう大丈夫なの?」



そういえば、倒れた上に運んでもらったことを思い出す。
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