世界で一番好きな人
「うん、茉莉花はあんまり変わってないね」



柊ちゃんこそ、笑うと目がなくなるところ変わってない。


あの頃の柊ちゃんのままで嬉しくなる。



「なんだ、二人知り合いだったんだ？じゃあ気兼ねなく働けるね。よかったよかった」


「うん！あ、柊ちゃん、この人は私の叔父さん。お母さんの弟なんだ」


「へぇ。俺は母さんがここの常連で店長と仲いいらしくて、それで働かせてもらうことになったんだ」



柊ちゃんの家にも何回か遊びに行っていたけど、柊ちゃんが留学してしまってからは一度も行っていない。


柊ちゃんのお母さんにもまた会いに行きたいなあ。



叔父さんに教えてもらいながら、料理はできないので柊ちゃんに任せ、注文を取ったりお会計を担当しているうちに気づけば七時を回っていた。



「もう暗いから、二人とも気をつけて帰るんだよ」



閉店作業まで手伝ってから、家まで送ると言ってくれた柊ちゃんと二人で帰る。
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