世界で一番好きな人
「…茉莉花、彼氏できたんだ」


「うん!そういえば、まだ言ってなかったね」


「…そっか。中学の頃からずっと彼氏欲しいって言ってたもんね、おめでとう。じゃあ俺帰るね」



柊ちゃんにばいばいをしてから、千瑛と近くの公園に行く。



「…あいつと、仲良いの?」


「柊ちゃん?小学校から中学まで一緒だったの。中三の時に留学行っちゃって、つい最近帰ってきたみたい」


「へぇ」



どこか拗ねた様子の千瑛が黙っちゃって、無言の空気が重かった。



「えっと、あの、ほんとにそれだけだよ?ただの幼なじみ!会ったのも今日が久しぶりだったし!」


「うん」



どうしよう、これ絶対に怒ってるよね…?
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