世界で一番好きな人
千瑛は待ちくたびれてしまったのか、机に突っ伏して寝ていた。



「千瑛ー?」



呼びかけてみるが、随分とぐっすり眠ってしまっている。


そういえば昨日の夜、夜更かししてゲームしていたとか言っていたから、寝不足なんだろう。



このまま寝かしといてあげるべきか迷っていると、机の上に置いてあった千瑛のスマホが震えた。


気になって画面を覗くと、“(あずさ)”という人からの着信だった。


…梓?もしかして、女子?誰…?



「ん…」



着信はとっくに鳴り終わっていて、永遠と考えているうちに千瑛が起きた。



「…あれ、茉莉花。日誌出し終わったの?」
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